一瞬ドアの隙間の向こう側に不思議な光景が見えたような気がした。この手の事は昔から良くある事で、普段は余り気にしないようにしているのだが、今回ばかりはそうは言っていられない!それはシャワーを浴びるため、脱衣所で服を脱いでいるときに起こった。洗面台には大きな鏡があり、背後の引き戸が少し開いている様子が鏡越に映っていた。
「隙間が少し開いている?」、一旦気にし始めると背中に意識が集中してしまう。ズボンを脱ごうと片足を上げ、前屈みになった姿勢の時、お尻に何かがぶつかったのだ。「ハッ!」としてとっさに振り返ると眼前には明らかに我われ人間とは違う容姿の生物が・・・こちらを振り向いていた。お互い目と目があったその瞬間、「○×△☆」何語か分らない言葉を発し、隙間の向こう側へと謎の生物は走り去っていった。
背丈は120cmぐらい、色白で鼻と耳と腕が長い人型の生物だ!「妖怪?」「妖精?」とにかく謎の生物に違いない。あの隙間の向こう側には何があると言うのか、「異次元?」、慌てて引き戸を引き開けるといつもと変わらぬ廊下がそこにはあった。「可笑しいな?」、確かに不思議な光景が見えていたはずなのに何処へ行ってしまったのだろう。ドアや廊下は異次元へと繋がる通路になると何かで聞いたことがある。「隙間と異次元」、昔から気になっていたことが可視化された瞬間かもしれない。
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