突然の訃報、父親が死んだと電話の向こうから静かに告げられた。「何かの冗談だろ!?」、お盆で帰省した時はあんなに元気そうだったのに、「・・・」、急な展開に思考がついて行かない。現実を受け入れるまでに数日を要した。死因は、「大動脈の破裂」だった。検死官の話しによると親父は苦しまずに帰れたようだ。「よかった」
葬儀の手配、お通夜、お葬式、初七日、あっという間に過ぎていった。そして多勢の人に見送られ、父親もさぞかし嬉しかっただろう。葬儀の二日間は晴天に恵まれた。爽快な青空が広がり、親父を天国へと誘っているようだった。「72年間お疲れ様、そしてありがとう!」
その後、父親が死に至るまでの数ヶ月間の話しを同居していた家族から聞いているうちに、あるシグナルに気が付いたのだ。今年の元旦に亡くなった祖母の葬儀は8日(土)、9日(日)だった。そして、最近では足の調子が悪いため外出は控えていた父親が珍しく近所のお寺にしだれ桜を見たいと出掛け、死ぬ前の週に、兄の仕事で検死を行う建物の屋根の修理を行ったと言っていた。その数日後に父親がその検死場に運ばれることに・・・。父親の葬儀は祖母と同じ斎場で8日(土)、9日(日)で行われ、葬儀のお坊さんは、しだれ桜を見に行ったお寺のお坊さんだった。いずれも偶然のようで全てが繋がっている。まるでシグナルのように。
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